【マツダCX-5試乗】期待の2.5Lガソリンターボは、高速道路でのロングツーリングを得意とする新たな選択肢を提供

●新型CX-5は多くのユーザーをさらに引きつける起爆剤になる仕上がり

イヤーチェンジといえるほど、頻繁に商品改良を繰り返すマツダ。2018年11月には、CX-5に日本向けとして初めて2.5Lの直列4気筒ガソリンターボが追加されました。

1週間遅れとなる同じ11月末に3列シートSUVのCX-8も商品改良を受け、2.5Lガソリンターボを追加。なお、CX-8にはCX-5に設定ずみの2.5L NAエンジンも加わっています。

今回試乗したのは、2.5Lターボを積んだ最新のCX-5。日本初登場の「SKYACTIV-G 2.5T」は、最高出力230ps/4250rpm・最大トルク420Nm/2000rpmというスペックで、WLTCモード燃費はFFが12.6km/L、4WDが12.2km/Lとなっています。なお、燃料はレギュラーガソリンを指定しています。組み合わされるトランスミッションは、6AT。

発売に先駆けてクローズドコースで試乗する機会があり、2.5L NA、2.2Lディーゼルターボとは異なった速さは確認済みでした。気になるのは、一般公道でどんな走りを披露してくれるでしょうか。

テストコースでも感じたように、低速域から力強いトルク感は健在で、420Nmという最大トルクは伊達ではありません。高速道路の流れをリードする程度であれば、高速域のパンチ力も十分に感じられます。

さらに速度を上げてもまるでNAエンジンのように、粛々と速度を乗せていく印象。5000rpm回転付近からはパワーの頭打ち感が顕著ではありますが、実用上、そこまで回すシーンはマレでしょう。

それでも、もう少し加速が欲しい、例えば高速道路での追い越し時などで余裕を見せてくれるターボエンジンの利点は明らか。今回は2.5LのNAエンジンと乗り比べはできませんでしたが、クローズドコースでの試乗経験からもターボエンジンの優位性は、容易に察することができます。

マツダが重視するドライバビリティを十分に担保しながらも、いまでは当たり前に求められる燃費性能に対しても目配りがされています。負荷に応じて排気の経路を切り替えて排気の脈動エネルギーを最大限活用するダイナミック・プレッシャー・ターボシステム、燃焼温度を下げるクールドEGRを搭載し、排ガス(一部)を再び吸気マニフォールドに導くことで、燃焼温度を下げるなど、大半の運転領域において高効率化が図られているエンジンでもあります。

この辺りが、乗ってみると思ったほど「やんちゃ」でない(もちろん十分な速さは享受できます)というフィーリングを抱かせるのかもしれません。

走りの面でエンジンとともに注目の「G-ベクタリング コントロール プラス(GVC プラス)は、曲がりくねった首都高速のような状況において、非常に有効に感じます。

コーナリング時の揺り戻しが小さく、ドライバーは次の動作に入りやすいため、S字コーナーなどでも高い安心感が得られます。結果的にドライバーはもちろん、揺れが抑制される同乗者も身体の動きが抑えられることで、ロングドライブでの疲れが抑制されるなど、高速道路を使った長距離移動も楽にこなせます。

長距離移動では経済性の高さと、トルクフルな走りによりディーゼルエンジンにも依然として高い魅力があるのは間違いありません。ガソリンターボの追加により、ディーゼルエンジン仕様よりも音振動面で有利で、よりナチュラルな加速フィールをもたらす2.5Lガソリンターボの追加は、より多くのユーザーをさらに引きつける起爆剤になりそうです。

(文/写真 塚田勝弘)