新型スープラ(A90)登場イヤーだからこそ振り返りたい! チューンド史に名を刻んだ伝説のJZA80

新型スープラ(A90)登場イヤーだからこそ振り返りたい! チューンド史に名を刻んだ伝説のJZA80

●TOP SECRET「V12 Supra」

 

1000psの12気筒エンジンを搭載したナルド攻略機

センチュリーのV12エンジンをセミドライサンプ&ツインターボ化して換装し、最高出力943ps、最大トルク102.3kgという強烈な心臓部を手にした最高速仕様のスープラだ。

このチューンドは、南イタリアに存在する高速周回路「ナルド(ナルドテクニカルセンター)」での最高速アタックのために開発されたもので、目標速度は当初400km/hに設定していたが、ナンバーを取得した完全公道仕様で、その領域に入るのは無謀と判断。「ナンバーを取得しているストリートマシンでの最速記録」にターゲットを変更したという経緯がある。

最終的にはストリートスペックでは未踏の領域である350km/hオーバーを狙い、見事に358km/hをマークしてみせたのだ。

空力を左右するエアロパーツも徹底チューンを慣行。オリジナルの「スーパーGフォース・ワイドボディキット」は、スモーキー永田のこれまでの経験から空力に有利な形状を最優先にデザイン。

パワーユニットはセンチュリーに搭載される5.0ℓのV12ユニット(1GZ-FE)に、HKSのGT-RS改タービンを両バンクにマウントしたツインターボ仕様となる。エンジン内部は、エスコート製の5A-Gピストンに同社のB18Cコンロッドで強化し、さらにヘッドも燃焼室やポート研磨を実施。オリジナルのメタルガスケットも投入している。

●関連リンク
スモーキー永田+V12スープラによる伝説のナルド最高速アタックをプレイバック!

https://option.tokyo/2018/11/27/12311/


●TOP SECRET「RB26 Supra」

スモーキー永田の名を世界に知らしめた問題作

90年代に激化した0-300km/hバトルを征するべく誕生したRB26DETT搭載のスープラ。このチューンドスープラこそ世界でもっとも有名なマシンかもしれない。

イギリスのチューニングカー雑誌のオファーを受ける形で渡英し、そのままイギリスの公道で0-300km/hアタックを実行。しかし、運悪くオーバー300km/hで地元警察に逮捕されてしまったのだ。

この300km/hオーバーの逮捕劇はイギリス国内で大々的に報道され、いつの間にかスモーキー永田とRB26スープラは伝説の200マイル・モーターウェイレーサーとして、世界中のチューニングファンのあいだで神のような存在になっていたのである。

●関連リンク
【世界一のスピード違反で逮捕されたスモーキー永田という男】いま明かそう、あの事件の真相を。

https://option.tokyo/2018/11/10/10759/


●VeilSide「4509GTR-Supra」

 

JZA80カスタムコンプリートの完成形

東京オートサロン2011で開催された「東京国際カスタムカーコンテスト」で、グランプリを獲得したスーパーコンプリートマシンにして、鬼才・横幕代表のセンスやデザインテクニックがいかんなく発揮された超大作だ。

シングルフレームグリルを中心に、重厚感あふれる複雑な面構成で構築された独創のフロントセクション。フラット感を完全排除し、流麗な曲線が複雑に絡みあうデザインを採用したサイドアプローチ。そして、シンプルではあるものの、よく見ると繊細で立体的に再構築されたリヤフォルム…。秘めたるアピアランスは、もはや完全にスーパースポーツクラスだ。

4509GTRのプライスは、ベース車両持ち込みのエアロコンプリートで約500万円。ベース車両込みのカスタムコンプリートで600万円〜(ベース車両の状態やスペックによって大きく変動する)と設定されているが、個々のマテリアル単価や工賃を考えると、これはバーゲンプライス以外のなにものでもない。

事実、この独創的スタイルに魅せられたチューニングファンは多く、今なお世界中からオーダーが入っている状況なのである。

デモカーの心臓部に鎮座する2JZユニットは、T88-38GKシングルターボシステムをポンづけしたF-CON Vプロ制御の760ps仕様となる。このスペックはあくまで一例であり、購入者はヴェイルサイドが用意した複数のパワーパッケージのなかから、好みに応じてオーダーすることができる。

4509GTRには、ヴェイルサイドコンプリートであることを証明する認定証が用意されている。

●関連リンク
JZA80カスタムコンプリートの完成形【VeilSide 4509GTR-Supra】

https://option.tokyo/2018/10/05/8459/


●GARAGE YAWATA「JZA80直列ツインターボ仕様」

 

T78とGT3240を直列配置した衝撃の作品

アメリカで開催されるPRIショーでヒントを経て、T78-34DとGT3240というビッグタービンを2JZエンジンに直列配置。衝撃的な直列ツインターボチューンのJZA80を生み出したのはガレージ八幡だ。

ピークに関してはパワーが約780ps、トルクが70kgmと、装着されているT78タービン1機でも達成できるもの。しかし、ひとまわり小型のGT3240を直列に組み込むことで、ブースト圧が2000rpmから立ち上がり、3000rpmでは1.2キロまで高まるというから、従来のハイパワーターボチューンとは、全く異なる理想的な特性に仕上がっていた。参考までに、最大でブースト圧は1.8キロという設定だ。

多くのトップチューナーたちが懐疑的に見ていた直列過給のメリットを国内で初めて実演してみせたチューンドなのである。

まずエンジンから出た排気は左(GT3240・小さいほう)のタービンをまわす。GT3240タービンのターボハウジングを通過した排気は右側(上部・T78-34D・大きいほう)のタービンをまわす。吸気側から見るとT78タービンが上流で初期過給、GT3240が下流で追過給するということになる。ちなみに、大型のタービンが上流にあるのは、第1タービンと第2タービンを結ぶサクション内が真空になると効率や耐久性が悪くなるからだ。

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このスープラのエンジンルームなにか変…? チューニング業界に一石を投じた衝撃の直列ツインターボ仕様!

https://option.tokyo/2018/12/01/12654/


●BLITZ「DRAG SUPRA」

FRストックボディで8秒252を叩いた伝説のドラッグスター!

世界有数のパーツサプライヤーとして名を轟かせる名門ブリッツが「国内FRストックボディマシンの新記録」を目標に開発したドラッグスターだ。

このマシンの製作において、まず求められたのは圧倒的なエンジン出力。そのために排気量は3400ccまで拡大され、GT3582タービンをツインで装着。さらに、そのパワーをかさ上げし、低中回転域のトルク特性を安定させるためNOSまで装備している。そこから繰り出されるパワーは推定1400ps。驚異的である。

完成後はトライ&エラーを繰り返しながらタイムを削っていき、仙台ハイランド閉鎖直前の2014年9月に開催されたGワークス主催ドラッグバトルで、当時のFRストックボディ国内最速記録となる8秒252を樹立。名実ともに国内最強のFRという称号を手にして、有終の美を飾ったのである。

スコーチで製作された2JZ改3.4Lエンジンは、充填効率を落とさず効率良く吸気を冷やすために水冷(氷冷)式インタークーラーをワンオフして採用。このインタークーラーのウォータージャケットには、燃料クーラーも仕込まれている。タービンはGT3582をツイン、サージタンク等も大容量化するハイスペックとなっている。

ルーフは軽量化のために1プライのドライカーボンでワンオフ。ウインドウのポリカーボネイト化やドアのFRP化なども行い、車重は1100kgとスープラとしては圧倒的な軽さを誇る。

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【BLITZ DRAG SUPRA】FRストックボディで8秒252を叩いたドラッグスープラ!

https://option.tokyo/2018/11/30/12564/


●OPTION×BLITZ「753 Supra」

伝説のニュル最速奪還機!

チューニングカー雑誌「OPTION」とBLITZの共同企画で生まれた753スープラ。当時のニュルブルクリンク・ノルドシュライフェにおけるストリートカーレコードであった7分53秒を破るべく開発されたチューンドだ。

最終的に市販ラジアルタイヤで7分49秒という記録を達成して見事にワールドレコードを奪取。

最高出力は600ps、ニュルスペシャルとは言え、設計も古く決してサーキットでタイムを削る車とは言えないJZA80でこのタイムは、当時の日本のチューニング技術の高さが現れた結果と言えよう。


●MAX☆ORIDO Supra

 

今なお進化を続けるトップレーサーの愛機

トップレーシングドライバーにして、生粋の走り屋でもあるMAX☆織戸が20年近く大切に乗っている伝説的スープラだ。

「やっぱりスポーツカーってのは本来カッコよくなきゃダメだと思うんだよ。だから、自分の愛車はいつだってキレイにしておきたいし、カッコよくしておきたいんだ」という織戸さん。

もう5〜6回目にもなるというオールペンでお色直ししたばかりの深紅のボディは、自身がデザインをプロデュースしたRIDOXエアロを装着。空力を意識したデザインと、深紅のボディのところどころに残されたカーボン地のコントラストは機能美と呼ぶにふさわしい。

本人は「普通のストリートカー」と謙遜するが、一流レーサーでありながら、今でもチューニングカーが楽しくてワクワクすると語る織戸さんが乗るリアルな愛車。そのカッコよさはきっとみんなの憧れになるに違いない。

自らがプロデュースしたエアロはオリジナルブランドであるRIDOXから発売中。大人気のフロントバンパーに加えてフロントディフューザーを装備。フロンとディフューザーはセンター部がせり上がった独特の形状を持ち、アンダーフロア部までキッチリと空力を考えられているのだ。

エンジンパワーはブースト圧にもよるが500〜600psのあいだくらいらしい。それよりも重視していたのはトルク特性で、VVT-i付きの2JZに換装して低回転からズ太いトルクを発揮できるようになっている。ストリートでもドリフトでもこの特性が大きな武器になる。

●関連リンク
MAX☆織戸のチューニング愛が詰まった真紅のJZA80スープラ!

https://option.tokyo/2018/12/03/12769/

●RIRE, M7 YOKOHAMA NATS with MAX「ADVAN MAX スープラ」

 

ドリフトシーンの最前線を駆け抜けたマシン

織戸さんは、2005年から競技ドリフトの最高峰「D1GP」にもスープラで参戦し、素晴らしいパフォーマンスを魅せていた。このマシンは2010年に投入した2号機で、車体はスーパー耐久レースに出ていたものをモディファイして使用。車重はあまり軽くなかったが、2JZ改3.4ℓ仕様+Turbo Netics HP-76タービンというハイパワースペックを武器に、上位争いを演じ続けていたのだ。


●Enrique Munoz Supra

SEMAショー2015トップ10を達成した北米仕様

スープラのチューニング&カスタム人気は何も日本だけに限った話ではない。それを証明してくれたのが、このフェラーリのロッソコルサに染め抜かれたマシンだ。

アメリカのカルフォルニアに住むオーナーのエンリケ・ムニョスはジャパニーズGTカーの象徴であるスープラに強い憧れを抱き、23歳のときに車両購入。以来、10年以上の長い歳月をかけて、パーツのクオリティ、素材や色の使い方、仕上がりの美しさなどなど、妥協のないモディファイを敢行した。

そうして創り上げられたスープラは、2015年のSEMAショーにおいて、栄えあるバトル・オブ・ザ・ビルダーズ・トップ10に選出。なんと、全米のカスタム業界で最も栄誉ある賞を獲得したのである。

情熱を糧に憧れを現実のものとしたエンリケ。彼のスープラは、カスタムには強い信念が必要であることを教えてくれる。

2JZ-GTEはシンプルさと美しさを優先し、ターボチャージャーには大径のプレシジョン6766を採用。Full Race製のエキマニと4インチダウンパイプを使用し、インタークーラーは上部に取り外し可能なダクトを載せたVマウントと呼ぶ特徴的なレイアウトを実現している。

インパネ全面とクロモリのロールケージには手縫いのレザーを丁寧に張り合わせ、ルーフライナーにはアルカンターラを採用。ブラックレザー製のレカロシートの背面と座面には、ビンテージのピンバッジを取り付けたカスタムレザーを追加した。助手席の足元にはポルシェのカーペットを張ったリッドが備わり、取り外すと中にエンジン制御を司るモーテックM820が鎮座する。

●関連リンク
スープラ愛ほとばしるアメリカの少年が描いた夢、それは20年という長い年月を経て結実した。

https://option.tokyo/2018/12/26/14491/