このケンメリGT-Rを前にして「じつはR32スカイラインなんです」と言って信じる人はいるのだろうか…

このケンメリGT-Rを前にして「じつはR32スカイラインなんです」と言って信じる人はいるのだろうか…

憧れのKGC110ケンメリRをR32のボディで完全再現!

真の快適さを求めた究極のモディファイ!!

東京オートサロン2014でロッキーオートが発表した衝撃の1台。それはR32スカイラインをベースにしたケンメリRのレプリカだった。

その仕上がりは、マニアが見ても実車(本物)のケンメリと見分けをつけるのが難しいほどで、実際に東京オートサロンでは本物とレプリカであるのにも関わらず、“2台のケンメリが並べられている”と思った来場者がほとんどだった。

通常の出展ならば、せっかく作り上げたものを気づいて貰えなくてガッカリと感じそうなものだが、この反応に対して、プロデュースしたロッキーオート代表の渡辺さんはニンマリ、といったところ。マニアが気付かない=完成度が高いというわけだからだ。

ここで紹介するマシンは、オートサロン出展仕様からさらに完成度を高めたエボリューションモデルで、すでに構造変更を受けナンバーを取得したものだ。

ベース車両はRB25DEを搭載したECR32のマニュアル車だが、搭載されるRB25エンジンはRB26用の6連スロットルを流用するなどしてフィーリングアップ済みだ。

ボディの製作に当たっては、本物のケンメリからルーフやクォーターなどを型取りし、R32のボディの上部を切り離し再架装、モノコックを大胆に加工して仕上げられている。

ケンメリの形状に仕上げるための多くの部分はオリジナル製作、ガラスやエンブレムなどの一部は、純正品やサードパーティのリプロダクトパーツを使用していたりもする。

ロッキーオートでは、この手法で仕上げることで求める性能を100%盛り込んだ、まさに“平成のケンメリR”を作り上げることに成功したのだ。

取材協力:ロッキーオート

ノーズ近辺の一部ステーなどを見ない限り、外板が変更されていることも感じさせないエンジンルームとその周辺。セミオーダー仕様の製作となるため、購入時にはオーナーの意向に合わせた仕様で製作することも可能だ。ただし、製作には長大な手間がかかるため、製産台数は年間4〜5台が上限になるだろうとのこと。

エンジンは等長のエキマニと6連スロットル化によって、究極にセッティングされたキャブレター以上のレスポンスとフィーリング。快適性が盛り込まれつつも旧車的な味を持たされている。

ダッシュボードやメーター、シートなど室内のムードはそのまんまR32スカイライン。パワステやオートエアコンを装備した平成車両であるため、快適性も高く剛性も旧車とは比較にならないほど高い。

リヤセクションはルーフやサイド面などがケンメリ化によって作り直されているため、ライニングなども製作されているがまったく違和感のない仕上がりだ。

前後マルチリンクの足まわりは、走行安定性を高める上で欠かせないもの。ちなみに、元祖ケンメリはフロントストラット、リヤセミトレでジオメトリーの変化が大きく、またボールナット式のステアリングギヤのため、平成世代と比べると著しくハンドリングが不安定なことは否めない。また、この車両はあえて4穴ホイール&肩持ちキャリパーを選び、深リムのRSワタナベ8スポークを履いている。

モノコックに関わる外販はすべて型取りし、R32のボディに適合するように製作。もちろん、トランクもしっかり使える状態だ。また、エンブレムやガラスなどは純正品やサードパーティの純正形状リプロダクツなどを使用しケンメリのスタイルを成立させた。

ロッキーオート 渡辺さん

「私どものスタンスは決してオリジナルを否定するものではく、実際にロッキーオートでは多くの本物、オリジナル車両も扱っております。しかし、現在の交通状況に適合させ、忙しくしている方が息抜きに乗るクルマとなると、気難しい旧車では対応しきれないでしょう。そんなニーズに向けての提案が、快適性能を取り込むことでした」