【新型ボルボV60試乗】これぞ傑作ワゴン。長距離移動を楽々こなすグランドツーリング性能が光る

●「四角いボルボ」の系譜を受け継ぐ最新モデル

2017-2018年のボルボXC60に続き、2018-2019年の日本カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたボルボXC40。同社のSUVが2年連続で評価されたことになりますが、2018年のボルボは、9月に本命といえる新型V60をリリース。

同ステーションワゴンは「四角いボルボ」だった850、V70の系譜を受け継ぐモデルで、もちろんV60のフルモデルチェンジではあるものの、850、V70のオーナー(だった)人なら気になるはず。SUVが人気になったとしても同ブランドの顔といえる存在です。

ボディサイズは、全長4760×全幅1850×全高1435mm。全幅を先代よりも15mm狭くすることで、日本の道路や駐車場事情にもマッチするサイズとしています。さらに全高を45mm下げることで、伸びやかで低く構えたフォルムになっています。

試乗したのは、599万円の「V60 T5 インスクリプション」で、2.0Lの直列4気筒DOHCターボと8ATの組み合わせにより、254ps/5500rpm、350Nm/1500-4800rpmというアウトプットを得ています。

なお、同じ2.0Lエンジンながらターボとスーパーチャージャーのダブル過給器、モーターも組み合わせた「T6 ツインエンジン」のプラグインハイブリッド仕様は、253ps+87ps/350Nm+240Nmというシステム出力を誇るほか、さらに強力な「T8 ツインエンジン」も用意。こちらは、318ps+87ps/400Nm+240Nmというシステム出力となっています。

素の2.0Lガソリンターボモデルでも動力性能はまさに十分といえるもので、1.7tという車両重量を軽々と加速させる強烈さまでは持ち合わせていないものの、山道でも高速道路でも結構速い! と感じさせてくれます。

高速域でのスタビリティが高く、直進性だけでなく、曲がりくねった高速道路でもライントレース性が高いため、長距離をストレスなく巡行できます。こうしたグランドツーリング的な味わいは、ボルボのステーションワゴンに求められる必須能力といえるでしょうから、ファンの方は安心して指名できそう。

加えて、安定したコーナリングマナーも特筆すべき点で、コーナーの大小や勾配を問わず、サイズを感じさせない(全幅や全高が小さくなったとはいえ)フットワークの良さも想定以上。高速道路では、SUVなどと比べて、横風などの外乱の影響が受けにくいこともあり、非常に安定しています。

乗り心地の良さも印象的で、ワゴンでもボディの剛性感は高く、速度域を問わずむやみに揺すられるようなマナーの悪さを露呈するシーンはほとんどありません。しかも、適度にスポーティで、路面からのインフォメーションもタイヤからしっかりと伝わってくるのも好印象。ボルボというとスポーティ路線は、「Rデザイン」系におまかせというイメージでしたが、そこまでハードではなく、快適でありながら引き締まった足というのは、いい意味で予想を裏切ってくれました。

ボルボはSUVへの評価が高く、売れ行きも上々のようですが、やはり主力モデルはステーションワゴンで、最新モデルのV60は2018年末時点でベスト・ボルボといえるでしょう。

(文/写真 塚田勝弘)