【メルセデスAMG E 53 4MATIC+ 試乗】直列6気筒エンジン+ISG+スーパーチャージャーのスムーズな走り

■20年振りの直6を搭載したモデルは「全部のせ」

2018年9月にメルセデスAMG Eクラス、AMG CLS に加わった「53 4MATIC+」。

約20年ぶりに復活を果たした直列6気筒エンジン、エンジンとトランスミッションの間に配置される電気モーターであるISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)、48Vシステム、電動スーパーチャージャーの組み合わせに加えて、可変トルク配分が行われる走り重視のための4WD(4 MATIC+)でトラクションを担うという、「全部のせ」状態のハイパフォーマンスモデルです。

48VシステムとISGによるマイルドハイブリッドに加えて、電動スーパーチャージャーで過給するというエコと速さを兼ね備えているのが特徴。ISGの利点としては、アイドリングストップからの再始動時にほとんどショックや音を感じさせないのがまず1点でしょう。

ISGの電気モーター(16kW/250Nm)は、街中でも前面に出てくることはなく、言われてみればモーターアシストがあるのか? という程度でその存在を感じさせません。さらに、ジェネレーター(発電機)により、回生時にも想像よりも失速感(減速感)が少なく、いい意味でハイブリッドらしくないというのもISGのメリットといえるかも。

さらに、走り出すと間もなく電動スーパーチャージャーの加勢があるので、中・低速域でもスムーズで力強い走りを容易に引き出せます。「256」型の3.0L直列6エンジンは、435ps(320kW)/6100rpm、520Nm/1800-5800rpmというアウトプットで、直6らしい滑らかな加速フィールも感動モノといえる手応えだけでも買い!! といえるほど。公道ではもちろん踏み切れないほどの速さで、「AMG ダイナミックセレクト」で「スポーツ+」にすると、迫力満点のエキゾーストノートとともにパワー感がさらに増していきます。

試乗日は、首都高速湾岸線が主なコースで、しかも渋滞もあったため、4MATIC+のハンドリングは味見程度でしたが、4WDを意識させない軽快さもあり、飛ばしても圧倒的といえるスタビリティの一端を垣間見ることができました。

スポーツサスペンションに加えて、タイヤは「アドバン・スポーツ V105 MO」フロント245/35R20、リヤ275/30R20というサイズもあって乗り味はそれなりにハードではあるものの、快適性もしっかり担保されていて、滑らかな加速フィールも燃費(JC08モードのハイブリッド燃費は10.0km/L)得たいというニーズに応えてくれる仕様といえそうです。

(文/写真 塚田勝弘)