【レクサス・RC300h試乗】レクサスのスタンダードにしてもらいたい!と思うほどの優れた乗り心地と操縦する楽しさを両立した足回り

2014年に登場したレクサスRCは、2010年にSCが生産終了となって以来、4年振りに復活したレクサスのクーペモデル。コンパクトセダン・ISのコンポーネンツを流用したクーペでBMWの3シリーズと4シリーズと同じ関係性となり、RCの乗車定員が4人となります。

アヴァンギャルドクーペがテーマのレクサスRCが、2018年10月シリーズ初となるマイナーチェンジを行いました。今回のマイナーチェンジのポイントは、レクサスのクーペモデルらしいスポーティかつエレガントなエクステリア。高い質感に加え「運転の愉しさ」を際立たせるインテリア。そして空力性能の向上やタイヤ・サスペンションの改良による優れた運動性能の実現という3点となっています。

まず、エクステリアデザインですが、フラッグシップクーペLCの流れを汲むデザインに変更されました。ヘッドランプから下に伸びるバンパーコーナーの造形や、上下で開口比率を徐々に変化されたメッシュパターンのスピンドルグリルを採用。また、超小型三眼LEDヘッドランプユニットを縦方向に配置し、L字型のLEDクリアランスランプとの組み合わせにより、新型RC独自の精悍かつエレガントな表情としました。

そしてリアはバンパーコーナーにエアダクトを設け、優れた操縦安定性を実現するとともに、タイヤの踏ん張りを強調する造形により、走行性能の高さを表現しています。また、リアコンビネーションランプのL字がより際立つデザインとすることで、レクサスのクーペとしての記号性を強調しています。

スポーティグレードのFスポーツはブランド統一の新しいFメッシュパターンをはじめ、専用の内外装アイテムを装着。さらにLS・LCなどのデザインを継承した力強い専用の19インチアルミホイールを採用しています。ボディカラーはスポーティさを際立たせる新色のネープルスイエローコントラストレイヤリングやスパークリングメテオメタリックを含む全11色となりました。

続いてはインテリアです。ヒーターコントロールパネルとオーディオパネルを高い質感を表現するヘアライン調に変更。さらに大型化したニーパッドで両端から挟みこむ構成とすることで、上質な空間を実現しています。

インストルメントパネル上にLCと同じデザインのアナログクロックを採用することで、レクサスクーペとしての質感の高さを表現。また内装色はLCを継承したオーカーのほか全7色。そしてオーナメントパネルは全5種類を設定しています。

そして、最後は空力性能の向上やタイヤ・サスペンションの改良による優れた運動性能の実現です。フラッグシップクーペLCの走りのコンセプト「より鋭く、より優雅に」を目指して改良が施されました。空力性能の向上では、サイドウインドウモールのフィン形状化やリアバンパーへのダクト追加によるホイールハウス内の圧力変動を軽減させています。

また、サスペンションはストローク速度が極めて低い状態から十分な減衰力を発揮する改良型ショックアブソーバーや高剛性ブッシュの採用。そして19インチホイール装着車にはグリップ性能を高めた新タイヤを採用することで、優れた操縦性と安定性さらにフラットな車両姿勢を実現しています。

今回行ったレクサスRCのマイナーチェンジはフラッグシップモデルであるLCとのデザインの関係性の強化、そして走りの質感の向上が図られているようです。それでは、マイナーチェンジしたレクサスRCに試乗してみましょう。

今回試乗したのはレクサスRCの日本市場における主力モデルであるRC300h バージョンL(車両本体価格647万円)です。ボディカラーに新色のスパークリングメテオメタリックを纏ったRC300hは非常にクールな佇まいが特徴です。そしてインテリアはLC譲りのオーカーで、従来のレクサスとは異なる軽快な雰囲気が漂います。

走り出して、すぐに感じたのはレベルアップした静粛性です。ハイブリッドシステムのモーター音やエンジン音はおろか、ロードノイズもしっかりと遮断され、室内空間は非常に高い静粛性が確保されています。これは、空力性能が向上したエクステリアデザインが大きく寄与しています。

今回の試乗は都内から御殿場。そして富士吉田を経由して都内まで走行しましたが、2.5Lガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステムの燃費の良さにはもう驚くばかり。エコモードを使用せずに走行しましたが、実燃費で17.5km/Lを記録。JC08モード燃費23.2km/Lの約75.4%という達成率です。しかもレギュラーガソリン仕様なので、財布にも優しいのは嬉しいところ。

静粛性とともに大きく変わったのが、乗り心地です。今回試乗したのはバージョンLでしたが、どんなシチュエーションにおいても非常にフラットな乗り心地を実現。さらにリアタイヤから接地感などのインフォメーションがドライバーにダイレクトに伝わってくるので、運転する楽しさをどんな速度域でも味わうことができます。

乗り心地や静粛性といった質感を向上させながら、運転する楽しさも味わえるレクサスRC。輸入車のミドルサイズクーペを考えている人にまず乗ってもらいたいクルマに仕上がっています。

(萩原文博)