あまりにも美しすぎる! 全米トップクラスのJDM系クラブ「R-Rydes」のリーダーが駆る伝説のG35

10年以上前のクルマが今でもカスタムの最前線でトップに君臨している。全てに手を入れ、磨き上げ、徹底的に作り込んだ究極のG35。カーショーで100本以上のトロフィーを獲得したこのカスタムカーは、一方で走行距離17万kmを超えるデイリードライバーでもある…。


シャーシ裏まで磨きを掛けた全米トップクラスのカスタムマシン

100本を超えるトロフィーは魅せることへの執念の証明

OPTION誌に度々登場しているJDM系カークラブ『R-Rydes』は、レベルの高いクルマばかりが所属している事で知られる。カーショーに10台体制でエントリーすれば、10本トロフィーをゲットしてくるようなクラブといえば、その凄さが伝わるだろう。このG35は、そのR-Rydes創設者にして総帥のクルマであり、全米トップクラスのカスタムカーとして知られる1台だ。

このG35を目の前にすると、とにかくそのオーラに圧倒される。全てのパートをカスタムしているだけでなく、その全てを磨き込んで輝かせているからだ。

各部の磨きっぷりは執念すら感じるレベルで、ボディやエンジンだけでなく、サブフレームやアーム類など、下回りも完璧にクリンアップしているから驚く。さらに驚愕なのは、この全身ピカピカのG35は積載車に載せて登場したのではなく、自走でやってきたことだ。

ローライダー等も足回りにまでクロムメッキを施し、全身を磨き上げる文化だが、ローライダーのショーカーは基本的に飾り物、展示を主な目的に作られる場合も多い。しかし、このG35はシャシーパートまでポリッシュを施し、全てを美しく輝かせながら、オーナーのランディによれば「日常的に乗っている」そうだ。それどころかロングドライブもこなし、1000km以上も離れた場所への遠征も度々敢行。SEMAに出展した際も、LAからラスベガスまでの往復を自走している。もちろん車高もこのままで…である。

日常的に乗っているのに、なぜここまでクルマが美しいのか。それは、とにかく徹底的にクルマに手を掛けているからだ。この日も撮影クルーが来る前から現場に到着し、クルマを徹底的にクリンアップ。もちろん自宅で仕上げてから来るのだが、自走により汚れた部分を全て撮影前に磨き直すのだ。

ランディは冗談めかして「2時間乗ったら、その後2時間磨くんだ」と言っていたが、これは冗談抜きでそれくらいのスタンスでクルマと向き合ってるということだろう。

この“じっくり”としたクルマとの向き合い方も特徴で、このG35は実は2003年に新車で購入したもの。それ以来10年以上、少しずつカスタムを進め、遂には究極の1台へと仕上げたのだ。このG35がこれまでカーショーで獲得したトロフィーはなんと100本以上。カーショーにおける最高の栄誉“ベスト・オブ・ショー”も20回以上獲得しているというから、このG35がアメリカのJDMシーンでどれだけの存在かわかるだろう。

トレンドを手軽に纏い一瞬だけ輝くカスタムカーが多いなか、このG35は長い時間を掛けて丁寧に作り上げてきたことで本物のオーラを手にしているのだ。

PHOTO:Akio HIRANO  TEXT:Takayoshi SUZUKI

ランディがこのクルマで「最も気に入っている」パートであり「最も苦労した」と語るのがエンジン。VQ35DEはVORTECのスーパーチャージャーで過給しているが、補機類が増えているのにも関わらず巧みなディテーリングで、エンジンルームはここまで“魅せる”作りになっている。全てのメタルパーツは美しくポリッシュされ、造形物としての美しさを追求。カバー等の樹脂パーツもボディ同色にペイントし、アクセントとしてパープルアルマイトのパーツを配置している。バッテリーカバーは透明のアクリルで作り直すなど、ショーカーとしてのアイディアが随所に活かされた美しすぎるエンジンルームだ。

昨年までオレンジメタリックだったボディは、SEMA出展を機にランボルギーニ・ムルシエラゴ用の『ブルー・ケフェウス』でオールペイント。ボディはワンオフでワイド化され、フロントフェンダーはメタルワークで仕上げられる。なお、エンブレム類はすべて外し、ドアノブもスムージングして滑らかなボディラインを追求。ホイールは3ピース構造を活かしてディスク面はシルバー、リム部分はパープルでコーディネートする。ウィルウッドのビッグブレーキキットでは、キャリパーもパープルにペイント済みだ。

とても日常使用しているは思えない下回りの美しさ。リヤのサブフレームを始め、追加されたアーム類など下回りにおいてもメタルパーツは全てポリッシュされる。スタビライザーはボディ同色でのパウダーコートだ。エアもハイドロも使わない生足での低車高だが、この美しさを維持しているのは驚異的。ランディは下回りの手入れ用に、常にラダーレールを持って歩いているのだから驚く。

インテリアも全パートにおいてカスタム済み。レカロシートもレザー&スウェードで張り替えている他、ダッシュやドアパネル、ルーフライニングもスウェードで張り替え済み。ステアリングも純正をベースにスウェードを張ったスペシャル品だ。ドアのキックプレートは、レーザーカットで『R-RYDES』のロゴが入った特注品。オーディオ&モニター関係も抜かりなく、アンプやプレステ2のコントローラーまでペイントし直しているあたりがスゴイ。

西海岸の有名JDM系カークラブ『R-RYDES』の創設者にしてリーダー。クラブ名は「Our Rides」に由来し、メンバーの人間性を優先しているという。ランディは昔から日本車好きで、車歴は全て日本車。「アメリカ車はアグリーで好きじゃない」と語る。このG35は結婚を機に4ドア車を買おうとしたが、奥さんから「クーペがいい」と言われて購入したそうだ。ここまでのカスタムカーとなった今でも、奥さんが近所のアシに使うこともあるという。ちなみに、この取材後もすでに数本のトロフィーを獲得している。

スペック

■エンジン:VR35DE改/VORTECH スーパーチャージャー/TREDSTONE インタークーラー/JEピストン 0.5mmオーバーサイズ(圧縮比10.0:1)/CARILLO コンロッド/APR スタッドボルト/コスワース インマニ/DCスポーツ EXマニ/600ccインジェクター/KOYO アルミラジエター/DERALE パワステ&トランスミッションクーラー/HKS DLS2イグニッション/FLUIDAMPER クランクプーリー/STILLEN 大容量オイルパン/GReddy EVO2エキゾースト/HKS チタンパイプ/UPREV OSIRISエンジンマネジメントシステム

■フットワーク:テイン タイプフレックス/クスコ スタビライザー/SPL PRO 調整式スタビリンク、リヤキャンバーアーム、リヤトラクションアーム/SPC トーアジャスター/エナジーサスペンション 強化ブッシュキット/GT SPEC アッパー&ロワリヤタイバー

■ブレーキ:ウィルウッドビッグブレーキキット(F:6Pキャリパー&14インチローター R:13インチローター&4Pキャリパー)

■ホイール:TRIUMPH PERFORMANCE FORGED CY.X(F10J×20 R12J×20)

■タイヤ:TOYO T1 SPORTS(F225/30R20 R305/25R20)

■エクステリア:ケンスタイル ボディキット改/ワンオフ製作ワイドボディ/ワンオフ製作リヤスポイラー&リヤバンパー/ドアハンドルスムージング/サイドマーカースムージング/トップシークレット カーボンフード/BAUS AUTO カーボンスプリッター/JDMテールライト

■インテリア:レカロ TOPLINEシート(レザー&スエード張り替え)/タカタ レーシングハーネス/NRG ハーネスバー/AEM 追加メーター/06年G35用ステアリング/06年M45用シフトノブ/06年FX35用シフトブーツ改/エクリプス AVN6610/AUDISON アンプ/HERTZ スピーカー、ウーファー/アルパイン モニター/SONY プレイステーション2