【STAR ROAD FAIRLADY Z(S30)】正当派レストアラーが“脱定番”に挑んだS30ベースの意欲作!

サンマルZチューンの本質を追求し、時代に適したカタチに昇華させる!!

機能・ルックスともに今の時代をリードすべく製作

“復活製作販売”をキーワードに、どこにも負けない本格的レストアとL型エンジンチューンに徹底的にこだわってきたスターロード。高い技術を持つ職人が時間をかけて仕上げた車両は、アンダーフロアはもちろんパネルの内側まで一点の曇りもなく、走る芸術品といっても過言ではないほどだ。

一方で“快適に乗れる旧車”ということにも強いこだわりを持ち、電送系やサスペンションなどには多くのオリジナルパーツを製作。コンサバティブではありながらも、今の時代にマッチした実用性のある旧車を多く手がけてきた。ちなみに、これまで仕上げられた車両の多くは“定番+α”で魅力を引きだす方向のものが大多数だ。

しかし、今回紹介する車両はこれまでのスターロードのスタイルとは少し違う。言うなれば、新境地を開拓すべく思い切り新しいスタイルメイクに挑戦した意欲作。細部を見ていこう。

近未来的な印象すら受けるスターロードのS30フェアレディZ。その内容は350psを超えるフルチューンのL型エンジン(3.2L仕様)に拘りながら、機能・ルックスともに今の時代をリードすべく製作されたものだ。

駆動系にはORCのツインプレートクラッチを介し、ミッションはWコーンシンクロなどを採用したFS5W71Cを採用。デフは定番のR200流用にニスモのLSD、等速タイプのドライブシャフトでパワーアップに対応している。40年以上前のフェアレディZに対し、各部をアップデートしつつ強化、節度感のあるドライブトレインを備えているのだ。

また、操作系には現行の電動式パワーステアリングを組み込み、操作性を向上、オリジナルのクーラーキットなども合わせ、オーナーが気兼ねなく乗れる旧車を目指している。

ちなみに、定番のL型チューニングエンジンも電送系の強化やハーネスの新規製作などで、始動性の向上やトラブル防止にもぬかりはない。

スタイリングは、定番をベースにしつつ、最新のチューニングトレンドを取り込み、未来感を感じさせるメイキングだ。

他車用社外品のエアロミラーは、Zのボディサイズに合わせて小型化の加工を施すなど細部のバランスにもこだわっている。さらに、当時とはスピードレンジの異なる走りに備え、フロントスポイラーは、強度のあるオリジナル品で風圧に対処している。

単純に当時のフルチューンマシンを再現するのではなく、現行車との走りにもじゅうぶん通用する高いクオリティ。まさに最新の旧車と呼ぶのに相応しいものだ。

取材協力:スターロード

PHOTO:Hiroki Iwashima

プロジェクターランプはメルセデスのプレミアムSUVであるGクラスからの移植。各部灯火類はLEDを多用して仕上げられる。

エアロミラーはスプーンのS2000用をチョイス。ボディに対して大きすぎたため加工により小型化するなどこだわった部分。

フロントスポイラーは、ダクト付きでリップ面に折り返しのある形状。高速域で風圧に負けない設計がポイント。ボンネットのダクトは、後方に向け熱とボンネット内の圧力が抜けるようにワンオフカバーが作られた。

メーターはデフィのリンク式。LEDによる透過照明がS30の有機的なデザインのインテリアに光り輝く。スピードメーターはカスタムメイドのワンオフで、デフィのメーターに合わせ透過式のパネルを仕込み、ホワイトLED照明で仕上げられた。

⑧⑨さりげなく組み込まれた電動パワーステアリングは、旧車の快適性を高める大きなポイント。最近は装着の依頼が増えてきているとのこと。

⑩シートは革張りのレカロ、リクライニング式。快適な着座フィールとなっている。

スターロードオリジナルのR134タイプクーラーキット。フェアレディZやハコスカ、ケンメリといった車種に向けたキット設定あり。他の車種でも車両を持ち込めばカスタム対応が可能となっている。

サスペンションはスターロードオリジナルのフルタップ式車高調。ストリートでの安定性を重視した設定となっている。ブレーキはフロントにブレンボキャリパー、リヤはシルビア系のキャリパーを流用したディスクに交換されている。

ホイールはワークのエクイップ03のカスタムカラー(ブロンズリム)。サイズはフロントが8.5J×15-22、リヤが9.5J×15-35となっている。

エンジンは85mmストロークのクランクを使ったL型改3.2L仕様フルチューン、NAながらパワーは350psを超える。キャブレターはソレックスの50φ、各パーツをメッキやバフで仕上げ、魅せることも意識している。

ハーネス類は再製作し、ヒューズは当時のガラス管タイプから平形へと変更するなど、メンテナンス製を向上させる配慮も欠かさない。